2024.09.05 [ お知らせ ]
このほど群馬県高崎市のGメッセ群馬をメイン会場として「第19回若年者ものづくり競技大会」が開催され、長野県からも2名の選手が参加し腕を競いました。
当大会は、企業等に就職する前の職能開発施設や工業高校の生徒さんなど技能習得中の20歳以下の若年者が対象で、目標を付与して若年技術者の視野の拡大を図ったり技能向上によって就職促進につなげたりすることを目的としています。
7月31日の会場下見と開会式に続き、8月1日はいよいよ職種別に分かれての競技です。競技は3会場に分かれて次の通り15の職種が設定され、354名の若手技能者が参加しました。
[ 競技職種 ]
メカトロニクス/機械製図(CAD)/旋盤/フライス盤/電気回路組立て/電気工事/木材加工/建築大工/自動車整備/ITネットワークシステム管理/ウェブデザイン/業務用ITソフトウェア・ソリューションズ/グラフィックデザイン/ロボットソフト組み込み/造園
今大会に集まった〝技術者のたまご〟の皆さんは、まだ職業として従事した経験のない若者たちですので、技術にばらつきがあるようにも見えましたが、それがかえって大きな刺激をもらえる場になったようです。競技職種によって異なりますが、たとえば手作業を伴う職種においては完成品の姿だけでなく道具の並べ方、使い方、体の動かし方などが、競い合う参加者でことごとく違うのですから刺激を受けないわけはありません。
周りで課題と格闘する同世代のライバルを気にしながらも、今自分が持っている技能を最大限発揮していこうと集中する姿からは、未来の日本を支えてもらうに足る頼もしさを感じました。
子供たちも興味しんしんの競技会でした
メイン会場となったGメッセ群馬では「ものづくりフェスティバル2024」が同時開催されており、主に小中学生を対象としたものづくり体感コーナーなどにたくさんの親子連れが来場していました。このフェスティバルから当競技会場に多くの子どもたちが見学に来て、お兄さんたちの活躍を間近に注視している姿を見るにつけ、ものづくりが世代を超えてつながっていく場にもなっていると感じました。
松本工業高校の喜多さん、みごと銅賞受賞!
20名の若手技能者が参加して競った電気工事部門では、長野県松本工業高等学校の喜多亮太さんが、厳正な審査の結果みごとに銅賞を受賞いたしました。おめでとうございます!
喜多さんはテキパキとした迷いのない動きで、制限時間をかなり余して作業を完了しました。仕上がりもなかなか素晴らしいもので、受賞にふさわしい活躍でした。
日本の、そして長野県のものづくりシーンを支える若者たち
今回全国から集まった若者たちは、技術者としてのスタートラインに並んだ段階だと思います。これから切磋琢磨しながら技術を高め、日本のものづくりを支えていただきたいと願うばかりです。
長野県から当競技会に参加したのは、電気工事と建築大工の職種にそれぞれ1名ずつでしたが、これからもっと参加者が増えて長野県のものづくりシーンも、参加者自身の人生も豊かなものにできればより素晴らしいと思います。
電気工事種目は、電気配線を正確にかつ美しく施工する技能を競いました。競技終了後は主催者による「正しい施工」のデモンストレーションも行われました。作品は細部まで入念に審査されます。
建築大工種目では木造小屋組の一部を制作しました。成果物は競技終了後にすべて床に並べられ、誰もが間近で見ることができます。よく観察すると競技者による違いがはっきりわかり、これを見て回るだけでも勉強になりそうです。