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額装師
モリヤコウジさん
FLATFILE

長野市・善光寺門前にある古い長屋を改装した「額縁屋+ギャラリー」FLATFILEを営むモリヤコウジさん。作品を引き立てる額縁をオーダーメイドで制作、販売しているほか、ギャラリースペースとして企画展などを随時開催しています。

どうしたらなれるの?
額縁を作ること自体は、基本的な木工の技術さえあれば誰にでもできると思います。ただ、額縁に入れることで作品をより魅力的に見せることが「額装」なので、美術、特に絵画や写真に対する知識や熱意が必要ですね。
どんな人が向いている?
額縁屋といっても、私のようにオーダーメイドで制作する人もいれば、既成品の額を作る人、作品にあう額を既成品の中から選んで額装する人などさまざまなんです。私の場合は、絵画と関わる仕事がしたかったというのが大きいですね。
この仕事のやりがいは?
額縁に作品を収めると、もとの状態よりも作品のよさが引き立っている、自分の予想よりもはるかに引き立っている。そう実感できたときは本当に楽しいですよ。また、額縁がきっかけとなってさまざまな作家さんと出会えるのも魅力です。
この仕事の難しさは?
額縁はまず「作品ありき」。あくまでも中に入れる作品が主役です。そこが額縁の独特なところだと思います。いちばん緊張するのは、額装するときのように実際に作品を扱うとき。もし作品を汚してしまったら、壊してしまったらどうしようと、とにかく緊張の連続ですよ。
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桶制作
志水弘樹さん
志水木材産業

南木曽町にて1944年に創業。製材業から養蜂用資材の製造を始め、木風呂の製造に次いで、1967年から寿司桶の生産を開始しました。南木曽町にはもともと桶屋が多くありましたが、現在は同社を含めて2社しかありません。

どうしたらなれるの?
職業訓練校などで木工の技術や器具の使い方を覚えてくる人もいますが、基本的には未経験で入社しても、経験を積むことで桶作りの技術を身に付けることができます。まずは、柾目(まさめ)や板目といった木目の呼び方や寸法の数え方を覚え、使ってはいけない木材などを学びます。カンナなどの道具も自分たちで作ります。ひと通り一人で桶が作れるようになるには2〜3年、イメージから新製品などを作り上げていくには5〜10年がかかります。
どんな人が向いている?
職人にはいろいろなタイプの人がいますが、多少仕事が遅くても、いい加減な仕事をしないことが大切です。そして、木材は気軽に加工ができる素材なので、子どもの頃に本立てなどを作ることが楽しかった人は仕事が面白いと感じるかもしれません。
この仕事のやりがいは?
桶は江戸時代からあったもので、今でもその技術を引き継いでいます。そして、私たちは過去の職人が作ったものよりも高い品質を求める必要があります。そこで、日々勉強できることが、この仕事のやりがい。たまにとても古い桶の修理をしますが、今の作り方と違い、構造が複雑で精度も高いので、とても勉強になります。
この仕事の難しさは?
桶作りの作業は全てが難しいといえます。一番の要は材料です。丸太を製材して乾燥し、駒を細かく刻んで、熟練した経験をもとに微妙な角度をつける点がもっとも精度を要求します。また、時には桶以外にも、デザイナーがデザインした難しい製品を作ることもあります。そして、桶は流通している市場が狭いので、今後、世の中に桶がなくなってしまうのではないかという心配もあります。そのため、桶の類いで今までとは異なる新たな製品作りに挑戦していく必要があります。
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