建築大工
武田正彦さん
日々此建築
- どんな人が向いている?
- ものを作ることが好きな人。子どもの頃にプラモデル作りが好きだった人、木材で家具を造ってみた人などは向いているでしょう。また、人の暮らしに対する興味や関心が高い人は、使う人に喜んでもらえる良い建築を考えることができます。
- どうやったら大工になれるの?
- 訓練校や技術学校を経て大工になる人もいますし、専門の学校に行かずに現場に出て、親方のもとに弟子入りして技術を学ぶ人もいます。また例え学校を出ていても技術の習得には長い修業や訓練が必要です。そういう意味では厳しい世界だといわれています。そのためにも「大工になりたい」という強い意志が大切です。
- この仕事のやりがいは?
- やはり図面を実現し、形にして残ることです。また、家造りはほとんどの人にとって一生に一度のこと。そんな大切なものをつくり、感謝されることは大きなやりがいです。
- この仕事の難しさは?
- 屋根や足場などの高所作業や、機械・工具による切断作業など、危険が伴う作業が多いところ。ただし、これらは注意していれば防げることがほとんどです。また、重たい材料をあつかうことが多いため、力仕事も多くなります。そして、騒音の問題から夜遅くまで作業ができないので、忙しい時期は休みの昼間に現場に出る必要もあります。
造庭職人
原 孝昭さん
文吾林造園
- どうやったらこの仕事に就けるの?
- 自然が好きで、体を動かすことが好きな人。また、本物の自然を見たことがある人。今、私たちの周りにある自然は、本来その地域にはなかった植物が植えられていたりと「作られた自然」があふれ、生態系が壊されています。そこで、子どもの頃から本物の自然とふれあっていることが大切です。
- この仕事のやりがいは?
- きれいな庭造りをすることでお客さんに喜んでもらえます。また、植物の四季の変化を一般の人よりも敏感に感じることができ、楽しむことができます。また健康であれば何歳になっても仕事を続けられる点も庭師の良いところです。
- この仕事の難しさは?
- 建設業のなかで生き物を扱うのは造園業だけ。だからこそ、自然に合わせなければならない難しさがあります。木の移植をする場合は、植え付けるまでが仕事なので、途中で何があってもやめることはできません。また、つつじを1000本植える場合も1本1本を生き物として大切に扱う必要があります。また、造園の知識だけでなく、建築や土木、気象学など幅広い知識が求められるので、常に勉強していく必要があります。
- 仕事のコツは?
- 作業は外で行うため、夏は暑く冬は寒い厳しい仕事です。だからこそ「好き」という気持ちが大切。また、最近は海外とのやりとりも多いので英語力もあったほうが良いでしょう。造園にまつわる学校もあり、高校は園芸高校や造園高校、大学は農学部や造園学部で造園の知識を学ぶことができます。